建物を建てたい施主から要望を聞き、どういう建物を作りたいかとりまとめて設計を行う役割です。デザインだけではなく、構造設計士や設備設計士への指示も行うなどその役割は全体のまとめ役にまで及びます。建築デザインを行うことを意匠設計と呼びます。

決定した意匠設計をもとに構造設計を行います。諸条件から要求される安全性を確保できるよう柱や梁を配置、断面を計画します。災害が多い地震大国日本でなくてはならない仕事となり、近年ではリノベーションや文化財保存などにも構造設計の仕事が広がっています。

建物の機能を最大限に発揮させるために、電気や空調、給排水やガスなどの設備を設計を行います。近年では環境負荷を低減するエコ設備の導入、廃棄物を適切に処理する運営配慮しながら快適性や機能性を確保した適切な設計で安全な空間を提供します。また、照明計画など意匠設計にも関わる仕事を担います。

住宅や店舗、オフィス、公共施設などのインテリア(内装）について、依頼主からのオーダーに応じてデザインします。また、壁紙や家具、照明、小物を組み合わせをアドバイスをするインテリアコーディネータという仕事もあります。リフォーム市場が伸び、活躍の場も広がり需要が増えてきています。

インテリアデザイナーのなかでも物販・飲食店などのデザインをメインで行うデザイナーです。住宅デザインと違い不特定多数のお客さまにお店に来てもらうことを前提に、扱う商品、営業時間帯なども検証し、内装をトータルデザインします。来店効果など利益の創出も目標になります。

住まいやオフィスなどの家具をデザインします。設計～製造～販売まで手掛ける人やインテリアデザインやコーディネイターを兼ねる人もいます。色や素材、形状などのセンスだけではなく機能性や使いやすさも考慮してデザインできるスキルも重要になります。

環境を保全し景観に配慮した空間をデザインします。公共工事のほか一般の商業施設や個人の邸宅に至るまで多岐にわたり、建築物が持つ機能に自然を融合させる優れた景観デザインに加え、利便性や快適性を追及した空間を構築するなど総合的な設計を施します。

地域の要請に応じ、組織作り・プラン作り・ルール作り・勉強会や検討会の実施などを住民の自律性育みながら、まちづくりサイクルが持続的に回っていくよう助言・指導を行います。住民の力を最大限発揮できるよう支援する調整役を超えて、エンパワーメントする存在です。

都市開発や商業施設開発・マンション開発・大規模宅地開発などの用地取得・企画/開発・販売に携わります。建設会社や行政機関をはじめ、様々な企業・機関との連携が必要となり、そのとりまとめの指揮をとって開発プロジェクトを進めていきます。

施工スケジュール、予算、安全が計画的に守られるよう工事全体を管理する仕事です。建築計画に沿って機材や材料を調達するほか役所への申請手続き、設計者や業者との打ち合わせ等も行い、現場全体の指揮をとる役割を担います。

建築生産過程における工事費の算定並びにこれに付帯する業務に関し、高度な専門知識・技術を有する専門家。設計図書や仕様書に基づいて建築生産課程で必要となる建築材料の数量や人数・工数から割り出して工事費を算出する業務を担います。

地域に眠る歴史文化遺産を発見し、保存、活用して、地域づくりに活かす能力を持つ人材です。古い建造物は現行の法律に適合していない場合がほとんどで、価値と安全の両立を考え保存し活用することを推進していく重要な役割を担います。